冬本番に備えましょう
こんにちは。歯科助手・管理栄養士の長谷川です。
これから寒さが増して、インフルエンザが流行する季節になります。
また、コロナウイルス感染の流行も続いていますので、しっかりした対策が必要です。
これらには、“免疫を高める”ことが重要になります。
前回も「免疫」についてはお話ししましたが、今回も免疫について再確認しましょう。
「免疫」は私たちの体を守ってくれる重要な仕組みです。
免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるだけでなく、悪化するリスクも増えてしまいます。
では、どのようにすれば免疫力を高めることができるのでしょうか。
そのポイントはまず、腸にあります。
私たちが生きていくために必要な食事。その食べ物を消化・吸収し、排泄するのが腸です。
食べ物には、有害な病原菌やウイルスが付着している危険性もあります。
そうした有害なものが体の中に侵入することを防ぐため、
腸には免疫力が備わっている必要があります。
免疫力の60~70%は腸にあるといわれているほどです。
つまり腸内環境を良好に保つことで、免疫力の低下を防ぐことができるのです。
では、どんな食事を心がければ、免疫力を高めることができるのでしょうか。
一番考えられるのは、多くの種類の食材を摂ることです。
たんぱく質やビタミン、ミネラル類のバランスを考えるといっても、
何をどのくらい食べればいいのかはわかりにくいものです。
例えば、朝食はパンとコーヒーのみ。昼食はおにぎりのみ。にはなってないでしょうか?
ご自身が普段、あまり食べていないものに手を伸ばすことも考えましょう。
例えば葉物野菜だけでなく根菜、豆類といった複数の食材を摂ることです。
朝食で卵、昼食で肉類を食べた時には、夕食は魚にするなど、
おかずのバリエーションにも気を配ってみましょう。
また、外食をする場合、定食屋では筑前煮、ひじきの煮物、切り干し大根といった小鉢を、
コンビニでは野菜ジュースとどんぶりを選ぶなど、色々な食材を摂取できるのでおすすめです。
いろいろな食材を摂ることこそ、多くの栄養素を摂ることにつながります。
そして、旬の野菜や魚類を食べることは栄養面だけでなくおいしさの面でも効果的ですし、
季節ごとに新鮮な感覚で食べることができます。
可能な限り、毎食の食事でさまざまな食材を摂取できるように心がけましょう。
これら食事以外にも、免疫力を落とさないために毎日の生活で心がけたい点があります。
それは、自分の平熱を知ることです。「体温が1度下がると免疫力は30%落ちる」といわれています。
平熱が36度を切る人は、免疫力が低くなっているおそれがあるのです。
それを取り戻す方法の一つが、筋肉をつけることです。
運動をしていない状態でも、筋肉は常にエネルギーを代謝して熱をつくっています。
体温のうち、約40%が筋肉から産生されているともいわれているのです。
筋肉の減少を防ぐためには、
ウォーキングより少し負荷のかかる運動を週2~3回続けることがポイントです。
なぜ、体温が上がると免疫力が上がるのでしょうか。その理由の一つが、血流がよくなることです。
血液の中には当然、免疫を担当する細胞が集まっている白血球がありますが、
白血球が体中のすみずみを巡ることで、免疫力が発揮されるからです。
免疫力が低下していないかどうかを把握するために、
普段から自分の平熱を知っておくことも重要といえるでしょう。
1日1回体温計で測定することを、しばらく続けてみるのはいかがでしょうか。