口内炎とビタミン
こんにちは。歯科助手・管理栄養士の筒井です。3月になりましたね。春は変化の季節です。卒業や引っ越しなど生活環境が変わる季節にはストレスがつきものです。気が付いたら口内炎が出来ている・・・。といった経験がある方も多いのではないでしょうか?
口内炎とは頬の内側や歯茎などの口の中や、その粘膜におこる炎症のことです。原因はさまざまありますが、口内炎は、口腔内を清潔にすることや栄養がありバランスのとれた、ビタミンを多く含む食事を摂ることで対処できるといわれています。
代表的な口内炎は次の通りです。
「アフタ性口内炎」
ストレスや疲れ、免疫力低下、睡眠不足、栄養不足(主にビタミンB2など)が原因と考えられている一般的な口内炎です。
「ウイルス性口内炎」
単純ヘルペスウイルスの感染が原因の「ヘルペス性口内炎(口唇ヘルペス)」カビ(真菌)の一種であるカンジタ菌の増殖が原因の「カンジタ口内炎」などが代表的です。
「カタル性口内炎」
入れ歯や矯正器具が接触していたり、頬の内側をかんでしまった時の細菌の繁殖、熱湯や薬品の刺激などが原因で起こる口内炎です。
今回は栄養摂取状態が大きな原因のひとつとなる「アフタ性口内炎」を防ぐビタミンについてお話します。
・口内炎、肌荒れにも効果的なビタミンB2
ビタミンB2には粘膜を修復したり細菌への抵抗力を高めたりする働きがあります。つまり新陳代謝をサポートして粘膜の健康を保つということになります。
ビタミンB2を多く含む食品は 「うなぎ」「さば」「いわし」「チーズ」「レバー」「牛乳」「卵」「納豆」「しじみ」などです。
・口内炎に効果がある栄養素2つ目ビタミンB6
ビタミンB6には皮膚や粘膜を修復する働きや、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えて疲労を回復する働きがあります。ビタミンB6は腸内で作ることができるため通常は不足しにくい栄養素といわれていますが、口内炎や肌荒れが気になる人は積極的にとるようにしてみて下さい。また妊婦さんやお酒をよく飲む人には比較的不足しがちな栄養素だといわれていますので注意しましょう。ビタミンB6を多く含む食品は
「キャベツ」「マグロ」「カツオ」「鶏ささみ」「レバー」「バナナ」「卵」などです。
・口内炎に効果がある栄養素3つ目はビタミンC
ビタミンCは口内炎の原因のひとつであるストレスに対しての抵抗力を高めたり、炎症や傷を癒したり免疫力を高めたりする働きをします。抗酸化ビタミンといわれ、細胞を傷つけてあらゆる病気や老化の原因とされる「活性酸素」にも対抗する働きもあるので、口内炎だけでなくからだの健康、美容、ストレスケアにも効果的な栄養素です。しかし、熱に弱く水にも溶けやすいので、生で食べる方法が一番摂取するのに効果的です。ビタミンCを多く含む食品「ブロッコリー」「ピーマン」「イチゴ」「オレンジ」「レモン」「キウイフルーツ」などです。
口内炎を緩和するために必要なビタミンB2、ビタミンB6、は、実は体内で合成、一定以上は蓄積することができず、必要不可欠な2つが蓄積できないとなると、こまめに摂取するしかありません。3月は季節の変わり目で、身体に不調が出やすい時期です。不調に負けない身体づくりのためにもビタミン類をこまめに摂取することを心がけて生活してみて下さい。また、長引く口内炎は病気の可能性もある為、2週間以上続く時は歯科・内科を受診してみて下さい。