朝食抜きの口臭リスク
こんにちは。歯科助手・管理栄養士の筒井です。
突然ですが、みなさんのまわりで口臭が気になる方、またはご自身の口臭がきになる方はいらっしゃいますか?
口臭の原因は1つではありません。
1.唾液量の減少などによる生理的口臭やストレス性の口臭
2.歯周病や虫歯、内臓や体調の不良による病的口臭
3. ニンニクやニラ、アルコールなどを摂取した場合などの外的要因
の大きく3つに分けられます。
病的口臭についてはその要因に応じて歯科、耳鼻科、内科などを受診し、治療を行って頂き、外的要因は気になる時にその都度対策をとってみて下さい。
今回は、唾液量の減少などによる生理的口臭の対策法についてお伝えします。
皆さんは1日の内で1番口臭が気になる時間帯はいつだと思われますか?
グラフを見て頂いたらわかる通り、口臭が一番ひどいのは、朝食前だという調査結果があります。起床後は、口臭の原因となる細菌が口の中で最も激しく活動する時間帯です。なぜなら、睡眠中は唾液の分泌量が低下し、細菌が繁殖するからです。
また、口臭がある人の共通点として、朝食を食べない人がとても多いと言われています。朝ごはんを食べないと咀嚼する機会がなくなり、唾液の分泌が減り、雑菌の増殖を抑えられなくなることから昼食まで口臭は強くなります。
そして、朝食を食べていないからという理由で歯を磨かないことも原因の1つです。唾液は洗浄作用や殺菌・抗菌作用があり、口臭に効果があります。口の中を清潔に保つには、唾液が絶えず口の中を流れて、歯や粘膜の汚れを洗い流している状態を維持することが大切です。唾液は食べ物を咀嚼することによって分泌されます。唾液をたくさん分泌するためには、咀嚼回数を多くすることが大切です。
朝ぎりぎりまで寝ていたい、身支度が優先で朝食の優先順位が低い、など様々な理由から朝食を食べない方もいらっしゃると思います。しかし、唾液の分泌を促すようなしっかりと噛む朝食を食べる習慣を身につけることが、口臭リスクを防ぐための第一歩になります。是非意識して生活してみて下さい。
図1:1日の口臭の変化